
映画やドラマでみかける、主役や脇役以外の登場人物達をエキストラと呼びます。
どのような人がエキストラを演じているのか、どのような経緯でそういった仕事を見つけたのか、興味を持ったことがある方も多いでしょう。
そんなエキストラの仕事内容、なり方、やりがい・魅力や収入をご紹介します。
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1.エキストラとは・エキストラの仕事内容
映画やドラマなど作品映像の中でみかける群衆・通行人といった登場人物達を演じる人をエキストラと呼びます(撮影現場では「仕出し」や「ワンサ」とも呼ばれます)。
必ずしも重要な役ではないものの、作品の雰囲気やシーン作りに欠かせない登場人物です。
エキストラは、主に、タレント事務所を通じて出演を依頼する方法か、撮影毎に一般の出演希望者を募る方法で募集されています。
どのような方法で募集されるにせよ、エキストラの仕事の基本は、とにかく撮影現場での指示に従うことです。
エキストラの仕事は個性が求められる仕事ではありません。
しかし、そのことは、反対に言えば、特別な才能や演技力がなくても、誰でも有名映画・ドラマといった映像作品に自分の姿を残すことができるということでもあります。
2.エキストラになるには?.事務所に所属・登録する方法
エキストラとして活躍する主な方法には、先に紹介したように、タレント事務所に所属するか、一般募集の呼びかけに応募する方法があります。
まず、タレント事務所に所属するといっても、必ずしもモデルや芸能人を目指してタレントとしてその事務所のオーディションを受け、合格し、タレントとして所属していなければならないわけではありません。
タレント事務所を通じたエキストラの仕事は、通常、登録制になっています。
エキストラとして活躍したい人は、あらかじめ登録エキストラの募集をかけている事務所に応募し、説明会などを経てエキストラとして登録されます。
その後、事務所を通じて紹介される案件に応募し、条件が合致すればその作品にエキストラとして出演する、という流れが一般的です。
感覚的には日当制の日雇いアルバイトに近いでしょう。
登録エキストラの募集情報は芸能専門誌の他、短期・日雇いアルバイト情報誌・ウェブサイトなどに掲載されています。
登録に際しては、通常、面接はなく、また、特に優れた容姿や特技も求められないことがほとんどです。
タレント事務所の中にはエキストラの派遣を専門とする事務所もあります。
3.エキストラになるには?.一般募集に応募する方法
エキストラとして映像作品に出演するには、上に述べたようにタレント事務所などに登録する他に、テレビ局や製作会社の一般募集に応募する方法もあります。
そういった募集も、アルバイト情報誌・ウェブサイト上に掲載されていることがある他、テレビ局や製作会社のホームページに募集が掲載されていることもあります。
特に、キー局のウェブサイト上ではほぼ常にドラマ撮影エキストラの募集が掲載されています。
ただし、テレビ局・製作会社などによる募集は、ボランティアエキストラの募集が中心であることには注意が必要です。
その場合、日当などの報酬は受け取れません。
もっとも、この場合、報酬として金銭の代わりに映画・ドラマグッズなどが贈られることもあり、その映画などのファンがエキストラとして参加する、といったケースが多くなります。
4.エキストラのやりがい・魅力
特に”事務所所属のエキストラ”と聞くと、芸能人の卵など芸能界に何らかの関わりがある人が活躍しているイメージを抱きがちです。
しかし、実際には、芸能界とは全く縁のない完全な素人がレジャー代わりの割の良い小遣い稼ぎとして登録しているケースもよくみられます。
エキストラの仕事のほとんどは都内など大都市圏に集中します。
しかし、地方ロケなどのエキストラに参加すれば、日当を受け取りつつ旅行に出掛け、普段目にすることのない景色や一般人では立ち入りが困難な場所に立ち入るといった非日常も経験できます。
お小遣いをもらえるレジャーとしてエキストラを楽しむ人も多くなります。
また、特にお気に入りの映画作品・ドラマに出演できることもエキストラの大きな魅力のひとつです。
たとえ通行人役だとしても、憧れの俳優やタレントと共演し、その姿を映像に残すことができる機会はあまりないでしょう。
さらに、映画やドラマなどの撮影現場の裏側を覗くことができることも、エキストラの大きな魅力です。
映像作品の製作に関心があるのであればもちろん、関心がなくても、普段はみることのない俳優やタレントの素顔を覗くチャンスもあります(ただし、撮影現場で出演者に握手やサインを求めることは慣習として禁止されています)。
5.エキストラの収入は?
このように、やりがいや魅力は大きなエキストラですが、経済的にはそれほど恵まれる仕事ではありません。
ボランティアエキストラであればもちろん無給が前提です。
報酬が支払われる場合でも、報酬の程度は普通の日雇いアルバイトなどと同程度です。
仕事の中身を考えれば割の良いアルバイトになる場合もありますが、エキストラの仕事の特徴として、待機時間が長いことが挙げられます。
映像作品の撮影は予定通りに進まないことが多いため、拘束時間が異常に長くなることが多いのです。
数秒のエキストラ出演のために、丸1日あるいはそれ以上の日数をあけておかなければならないこともザラにあります。
その上、エキストラに対しては日当のみで、交通費・宿泊費や衣装代が支給されることは通常はありません。
遠方のロケにエキストラとして出演したり、特殊な衣装を要求されたりした場合、それらにかかる費用は自分持ちとなります。
レジャーや趣味のひとつとしてエキストラに参加してみよう
エキストラは作品の中でも目立たない存在で、経済的にも必ずしも条件の良い仕事ではありません。
しかし、映像作品の裏側を覗いたり、日常生活では経験できないことを体験できたりと、他の仕事にはない魅力・やりがいにあふれる仕事です。
何より、たとえ無名ではあっても自分自身の姿を映像として記録に残すことができるのは大きな魅力でしょう。
映像作品に興味がある方はもちろん、少し変わったことをしてみたい方は、是非エキストラに挑戦してみてはいかがでしょう。