
人材紹介業や人材派遣業などの人材業界ではリクルートグループが最大手ですが、「エン転職」などで知られるエン・ジャパンは成長著しい企業です。
そのエン・ジャパンで働く社員の平均年収や仕事内容について解説します。
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1.インターネットを通じて求人情報を提供
近年では仕事を探したり企業の採用情報を調べたりするのにインターネットを利用する人が増えていますが、エン・ジャパンはそうした時代の流れに乗って事業を大きく拡大してきた企業です。
リクルートグループの運営するリクナビやパーソルキャリアの運営するDODAなどと並んで、エン・ジャパンの運営する総合転職サイトのエン転職は多くの人たちに利用されてきました。
エン・ジャパンは2000年に設立された翌年には早くも東証JASDAQに上場し、現在では売上高300億円を上回るまでに業績を伸ばしています。
リクルートやマイナビなどの人材会社ではインターネット普及以前から就職情報誌を出版してきましたが、エン・ジャパンは設立開始当初からインターネットに特化してサービスを展開してきた点が大きな特徴です。
エン転職以外にもミドル層向け・女性向けなど多くの転職サイトや企業口コミサイトを運営している他、グループ企業を通じて海外での人材紹介事業も幅広く手がけています。
2.総合職とイントラプレナー職・専門職の仕事内容
エン・ジャパンでは新卒社員として、総合職・イントラプレナー職・専門職という3つの職種を募集しています。
総合職の社員はコンサルティングセールスとWEB企画・プロモーションに分かれ、どちらへ配属されるかが入社時に通知される仕組みです。
エン・ジャパンが運営する転職情報サイトは仕事を探す人に無料でサービスを提供する一方、求人情報を提供する企業の側から報酬を得ることでビジネスモデルが成り立っています。
コンサルティングセールスを担当する社員は、そうしたクライアント企業の採用支援業務を行うのが主な仕事です。
これに対してWEB企画やプロモーションを担当する社員は、エン・ジャパンの運営する転職サイトや人材紹介サイト・企業口コミサイトの運用や企画開発に従事しています。
イントラプレナー職は新規事業開発部門に配属され、専門職はエン転職のサイトに掲載する求人広告のコピー作成を担当する職種です。
3.初任給は高めながら社員の年収は平均的な水準
エン・ジャパンは東京本社の他に国内7カ所にオフィスがあり、連結子会社はアジア太平洋エリアにも複数の海外拠点を展開しています。
首都圏以外のオフィスに配属された場合は1万円ほど低くなりますが、新卒で採用された場合の初任給は総合職とイントラプレナー職が24万円、専門職が約23万円です。
いずれも平均的な企業の初任給より高めの水準とは言え、その数字には月60時間分の固定残業代が含まれています。
ボーナスや諸手当・インセンティブなども含めたエン・ジャパン社員の平均年収は、有価証券報告書によると平成29年3月31日現在で約483万円でした。
会社員全体の平均年収と比較するとほぼ平均的か、若干高めの水準です。
同じ人材業界では平均年収が900万円を上回ると言われる最大手のリクルートグループを別格としても、マイナビやパーソルキャリアなどの社員は年収が500万円前後と推定されます。
4.営業の厳しさや残業の多さには覚悟が必要
エン転職などのサイトを通じて人材紹介事業を展開するエン・ジャパンでは、何と言っても企業に対する営業活動が業績を大きく左右する要素となります。
アベノミクスの効果で採用活動を積極的に行う企業が増えており、人材業界も活気づいているのは事実です。
そうした中でエン・ジャパンが業績を大きく伸ばしてきた背景には、ライバル他社よりもクライアント企業の懐に深く食い込むような営業手法がありました。
クライアント企業の良い面だけでなく課題面も含めて綿密に取材し、求職者に正確な情報を提供することでエン・ジャパンは信頼を獲得してきたのです。
築き上げた信頼を維持するためにも、コンサルティングや取材を含む営業の仕事では企業と求職者という両方の立場に立ちながら取り組む姿勢が求められます。
最大80万円とも言われるインセンティブを達成するには、そうした仕事の難しさを乗り越えて成果を出していかなければなりません。
基本給に60時間分の固定残業代が含まれているのは、会社の成長を支える仕事の厳しさの裏返しとも言えます。
5.社員の平均年齢が若く職場に活気
リクルートグループのような大企業と違って、インターネットの普及と歩調を合わせるようにして急成長を遂げたエン・ジャパンにはベンチャー企業のような社風が残されているとも言われています。
29歳9ヵ月という社員平均年齢の若さもエン・ジャパンの大きな特徴で、同年代の人にとっては働きやすい雰囲気のある会社です。
若い社員が多いため社内には活気があり、3ケ月に1回全国の社員が集まって互いを賞賛し合うキックオフも毎回盛り上がりを見せています。
仕事を通じてビジネススキルを身につけたいと考えている人にとっては、新規事業開発を担当するイントラプレナー職が魅力的です。
イントラプレナー職には「社内起業家育成コース」と「いきなり起業家コース」の2つがあって、後者は1年目から最大1億円の事業化資金を元手に事業運営を任せられます。
「人間成長の実現」を経営理念に掲げるエン・ジャパンらしく、社内でもユニークな人材育成に取り組んでいるのです。
クライアント企業・求職者から信頼を勝ち取っているエン・ジャパン株式会社
人材業界の中では新興勢力とも言えるエン・ジャパンは、現状では社員の平均年収が必ずしも高水準とは言えません。
社員の平均年齢が若い点を考えると、同じ業界でもリクルートグループ社員の年収と単純比較できない面があります。
エン・ジャパンは会社とともに自分自身もビジネスマンとして成長したい人に向いた企業です。